用件をなかなか言わない人間
3月6日


「あのね、今日は、お昼寝ちゃったのよ」

「それで?」

「夕方慌てて、買い物に行ったら、○○さんに会ってね」

「それで?」

「○○さんのお母さん入院されて看病が大変なのよ」

「それで?」


「その大変さが、少しでも紛れると思って、随分お話しを聞いてあげたの」

「それで?」

「それで、さっき家に帰ったところなの」

「それで?」

「それで、夕ご飯の用意まだ出来ていないというわけで、ごめんね」

「・・・」
めがね君は、ため息をつく・・・

こんなふうに、私はなかなか用件を言わない。
本題に入る前に、先に言い訳をする。
慣れない人は、私がいったい何を言いたいのかわからなくて、探るような目をして私の話を聞く。


さて本題・・・

今日、駅の近くまで行ったら、今、まさに、乗ろうとしている電車が駅に向かって来つつあるのを目撃。
券売機まで走り、目的地までの電車賃を調べる余裕もなく、とりあえず、200円の切符を買い、ホームに駆け上がった。
ところが、目の前で、
電車の扉は閉まった。
私は、気を取り直して改札口に戻り、 駅員さんに語った。

「今の電車に乗れると思ったのです。
だから、勿論あとで精算するつもりで、200円の切符を買ったのです。
必死で走ったのですよ。
でも、間一髪で乗り損なってしまって・・・
次の電車まで時間があるでしょ。
だから、 戻ってきたのです」

そこまで話を聞いていた駅員さんは言った。


「いったい、何がしたいの?」

「大阪駅までの切符に買い換えたいのです」

200円の切符を受け取った駅員さんは、100円玉二つ返してくれて券売機を指さし、言った。

「はい、もう一度、切符を買い直して」

そのときの私、もう笑えて笑えて・・・
確かに、私ってそういうところある!!!
今まで、はっきり自覚していなかったけど、
最初に本題を言わないで、言い訳や説明をだらだら、続ける癖がある。

息子が前に言ったっけ・・・
話をするときはまず、言いたいことがいくつあるか告げる。
次に、一つは○○、二つ目は○○・・と 、告げる。
次に、一つ目の○○は・・・と解説していく・・・と。

でも・・・そういうのって、何か味気ないよねえ
今、何について話しているのか?
何の言い訳なのか?いつ本題に入るのか?
それを考えながら、はらはらドキドキして話を聞くのは楽しいじゃん!!

って・・・・そう思っているのは私だけか・・・・ははは。


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